MEO対策の見積もりを何社か取ると、月5万円のところもあれば、月20万円を超えるところもあります。同じ「MEO対策」という言葉なのに、なぜここまで開くのか。結論から書きます。金額を決めているのは、店舗数と、毎月どこまで手を動かすかの範囲です。順位を上げる特別な技術の差ではありません。
この記事では、当社が実際に出している料金をそのまま並べたうえで、その差が何から生まれているのかを分解します。読み終わったときに、他社の見積もりを見て「この金額はこの範囲だからだ」と自分で判断できる状態を目指しています。
先に結論:MEO対策の費用は3つの層に分かれます
当社の場合、MEOの料金は次の3つです。税別・月額です。
- MEOライト:5万円/基本情報チェック(確認のみ)、口コミ返信テンプレート1件作成、月次レポート・MTG月1回
- MEOプロ:10万円/基本情報チェック・整備、写真追加・整理、口コミ返信テンプレート3件作成、Google投稿の制作・代行 月4本まで、月次レポート・MTG月1回
- MEOマルチ:20万円〜/複数店舗・複数アカウント対応、上記の整備一式、口コミ返信テンプレート3件作成、Google投稿 月4本〜、月次レポート・MTG月1回
並べてみると分かりますが、上の層に行くほど「見てもらう項目」が増えているというより、こちらが手を動かす量が増えています。ここが費用の正体です。
5万円と10万円の差は「確認する」か「整える」か
ライトの基本情報チェックは、確認のみです。営業時間が実態と合っているか、カテゴリの選び方がずれていないか、電話番号やURLが古くないか。ここを見て、ずれていればお伝えします。直す作業そのものは店舗側で行っていただく前提です。
プロになると、この整備をこちらで行います。加えて写真の追加と整理、Google投稿の制作と代行が入ります。「指摘まで」と「作業まで」の違いが、そのまま5万円の差になっています。
10万円と20万円の差は、ほぼ店舗数です
マルチは複数店舗・複数アカウント対応です。作業内容の種類はプロとほぼ同じで、対象が増える分だけ金額が上がります。3店舗あれば3店舗分の情報整備があり、3店舗分の口コミが来て、3店舗分の投稿が必要になります。
逆に言えば、1店舗しかない場合にマルチを提案されているなら、その理由は確認したほうがいいと思います。何が増えるからその金額なのかを、店舗数以外の言葉で説明してもらってください。
MEOの費用を決めている4つの条件
会社によって呼び方は違いますが、金額を動かしている変数はだいたい次の4つに整理できます。見積もりを比べるときは、この4つがそれぞれどうなっているかを見ると、金額の意味が分かります。
条件1:店舗数・アカウント数
いちばん素直に効きます。作業が店舗ごとに発生するためです。多店舗の場合、店舗間で情報の書き方を揃える作業も追加で発生します。1店舗を10万円で受けている会社が、5店舗を10万円で受けることは、普通は難しいはずです。
条件2:基本情報を「見る」だけか「直す」か
先ほどのライトとプロの差です。ここは軽く見られがちですが、実務としては地味に重い部分です。カテゴリの選択、サービス内容の記述、営業時間の例外設定、属性情報。一度整えれば毎月大きく動く場所ではありませんが、最初の整備は手数がかかります。
条件3:口コミ返信をどこまでやるか
当社の場合、ライトは返信テンプレート1件、プロとマルチは3件の作成です。テンプレートの作成であって、届いた口コミへの個別返信を毎回代行する形ではありません。この区別は会社によって本当にばらつきます。
「口コミ対応込み」と書かれていても、中身はテンプレート提供の場合もあれば、来た口コミすべてに個別で書く場合もあります。後者は当然、件数が読めないぶん金額に反映されます。ここは必ず確認してください。
条件4:Google投稿を何本作るか
ライトには入っていません。プロが月4本まで、マルチが月4本〜です。投稿を作るということは、写真を選び、文章を書き、掲載するところまで含みます。本数が増えれば金額が上がるのは、他のSNS運用と同じ構造です。
この「本数で決まる」という考え方は、Instagramでも同じでした。そちらの分解はインスタ運用代行の料金|月10万〜44万の実額プランと、金額を決める4つの条件に書いています。媒体が違っても、料金の作られ方はよく似ています。
MEOの見積もりで、特に食い違いやすい3つの言葉

比較していると、同じ言葉なのに中身が違う項目がいくつか出てきます。ここを揃えないと、金額だけを見て安い高いを判断することになります。
「順位対策」が何を指しているか
MEOは地図検索での見え方を扱うものですが、順位は検索する人の現在地や検索語によって変わります。そのため「どの地点から、どの語で検索したときの順位か」を決めないと、上がった下がったの話が成立しません。レポートで順位を出す会社の場合、この計測条件を先に聞いておくと、あとで話がずれません。
「運用代行」に投稿が入っているか
情報整備までを運用代行と呼ぶ会社と、Google投稿の掲載までを含める会社があります。当社ではライトに投稿は入っていません。プロから入ります。安い見積もりを見つけたときは、投稿がその中に入っているかどうかを見ると、価格差の理由がだいたい分かります。
「写真」を誰が用意するか
当社のMEOプランに含まれるのは、写真の追加と整理です。撮影は含みません。撮影が必要な場合は、SNSプラン側の撮影を組み合わせる形になります。MEOプランはSNSプランへの追加オプションとしても使えるようにしているのは、このためです。
他社の見積もりでも、写真という言葉が「既にあるものを整える」なのか「撮りに行く」なのかで、金額の意味がまったく変わります。撮影が入るなら、交通費や回数の条件も一緒に確認しておくと安心です。
安く見える見積もりを見たときに、確かめておきたいこと
金額が低いこと自体は悪いことではありません。範囲が狭ければ安くなるのは当然です。問題は、範囲が書かれていないまま安いときです。
成果報酬の場合、何を成果と数えるのか
MEOでは「上位表示された日数だけ課金」という形の提示を見ることがあります。この場合、どのキーワードで、どの地点から、何位以内を上位と呼ぶのかが、金額をそのまま左右します。キーワードが自社の指名に近い語ばかりだと、もともと上位に出やすいので、課金は発生しやすくなります。契約前に対象語を全部見せてもらってください。
最低契約期間と、解約の申し出はいつまでか
MEOは効果が見えるまでに時間がかかることが多い領域です。そのため一定の期間を設けている会社は珍しくありませんし、それ自体は理不尽ではありません。ただ、期間の長さと、解約を伝える期限は、契約前に文字で確認しておくほうがいいと思います。
作業の記録が残る形になっているか
MEOは、外から見て何をしたのか分かりにくい仕事です。情報を整えた、写真を足した、投稿を出した。どれも見た目が派手に変わりません。だからこそ、月次のレポートで「今月やったこと」が具体的に並ぶかどうかは、けっこう重要です。当社はライトからマルチまで、すべて月次レポートとMTGを月1回入れています。
見積もりを取るときに、そのまま聞ける質問リスト
今日から使える形にしました。相見積もりのときに、そのまま各社へ投げてみてください。答えが揃うと、金額を並べて比べられるようになります。
- この金額は何店舗分ですか。店舗が1つ増えると、いくら増えますか。
- 基本情報は、確認までですか。修正作業もそちらで行いますか。
- 口コミ対応は、テンプレートの作成ですか。届いた口コミへの個別返信ですか。個別返信の場合、月の件数に上限はありますか。
- Google投稿は月に何本ですか。写真は誰が用意しますか。
- 撮影は含まれますか。含まれる場合、月何回で、交通費はどちら持ちですか。
- 初期費用はありますか。初月は何をして、通常運用は何ヶ月目からですか。
- レポートには何が載りますか。実物のサンプルを見せてもらえますか。
- 順位を計測する場合、キーワードと計測地点はどう決めますか。
- 最低契約期間はありますか。解約はいつまでに伝える必要がありますか。
- 契約が終わったあと、アカウントの管理権限はこちらに残りますか。
10番目は、いちばん忘れられやすい質問です
Googleビジネスプロフィールは、店舗のアカウントです。代行会社に管理権限を渡して運用してもらう形になりますが、契約終了時にオーナー権限が自社に戻るかどうかは、先に確認しておくべき項目です。ここが曖昧なまま乗り換えると、移行の作業だけで時間を使うことになります。
予算に上限があるとき、どこを削るか

全部を外注するのが最善とは限りません。社内で持てる部分と、外に出したほうがいい部分は、けっこうはっきり分かれます。
社内で持ちやすいもの
- 写真を撮ってストックしておくこと。スマホで構いません。素材があれば、整理と選定は外に出せます。
- 営業時間や臨時休業の更新。頻度が高く、正確さが必要な情報は、現場が持つほうが早いです。
- 口コミへの返信そのもの。テンプレートさえあれば、書くのは店舗でもできます。
外に出したほうが早いもの
- 最初の情報整備。カテゴリや属性の選び方は、慣れていないと判断に時間がかかります。
- 返信テンプレートの設計。低評価への返し方は、一度型を作っておくと迷わなくなります。
- 数字を見て次の手を決める部分。ここが月次レポートとMTGの役割です。
この考え方で組むと、当社のライト5万円に自社の作業を組み合わせる形が現実的な選択肢になります。整備の設計とテンプレートだけ外に出して、更新と返信は店舗で回す。予算が限られているときは、この形から始めて、手が足りなくなったらプロに上げる、という進め方もできます。
MEO単体で考えるか、SNSと合わせるか
MEOはSNSプランの追加としても使えます
当社ではMEOプランを、SNSプランへの追加オプションとしても提供しています。理由は単純で、写真という素材が共通だからです。撮影に行った素材はInstagramにもGoogleビジネスプロフィールにも使えます。別々の会社に頼むと、同じ場所で二度撮ることになりがちです。
ただし、目的は別だと思っておくほうがいいです
MEOは、すでに近くにいて探している人に見つけてもらうための場所です。SNSは、まだ知らない人に届けるための場所です。どちらが優れているという話ではなく、効く場面が違います。今いちばん困っているのがどちらなのかで、先に手をつける順番は変わります。
SNS側の費用の分解については、SNS運用代行の費用相場|料金の差はどこで生まれるのかを実額プランで公開にまとめています。あわせて見ていただくと、予算の配分を考えやすいと思います。
効果が見えるまでの時間について
すぐには動かないことのほうが多いです
正直に書くと、MEOに限らず、この手の運用は始めてすぐ数字が動くものではありません。私自身、引き継いだクライアントのアカウントをコンセプトから作り直したことがありますが、伸びるまで手応えは一切ありませんでした。やっている最中は、効いているのかどうか分からないまま進めていました。それが最近になって伸びて、クライアントも驚いていましたし、正直、自分でも驚きました。
この経験があるので、反応が無い期間をすぐ失敗とは考えないようにしています。ただ、これは「待てば必ず伸びる」という話ではありません。大事なのは、待っている間に何をしたかが記録に残っていることです。だから月次レポートで作業内容が並ぶかどうかを、先ほどの質問リストに入れました。
短期で判断したいなら、順位より先に見る数字があります
順位は変動が大きく、計測条件によっても変わります。それよりも、情報の抜けが埋まったか、写真が増えたか、投稿が予定どおり出ているか。自分たちの手が動いた量は、初月から確認できます。ここが動いていないのに順位だけ議論しても、話が進みません。
まとめ:金額ではなく、範囲で比べる

もう一度整理します。MEO対策の費用を決めているのは、店舗数、情報整備を誰がやるか、口コミ対応がテンプレートか個別返信か、Google投稿を何本作るか。この4点です。
当社の場合はライト5万円、プロ10万円、マルチ20万円〜という形で、この4点の範囲が段階的に広がっています。他社の見積もりも、この4点に当てはめて読み替えると、金額の意味が見えてくるはずです。
そして、比べるときは金額を横に並べる前に、範囲を揃えてください。範囲が違う見積もりを金額だけで比べると、いちばん狭いものが選ばれます。先ほどの10個の質問に全部答えてもらってから、初めて金額の比較が成立します。この記事で持ち帰っていただきたいのは、その順番です。
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