カフェのインスタ集客を外注すると決めて、提案書を比べている方に向けた記事です。
この記事が答える質問は1つです。「カフェが外注先を比べるとき、飲食店全般の比べ方に何を足せばよいか」。
先に答えを書きます。足すのは4つです。お客様が撮った写真を誰が扱うか。店内を撮るとき、ほかのお客様をどう扱うか。季節や限定の商品を何日前に知らせられるか。休業や混み具合の変化をどこへ出すか。この4つは、カフェで作業が増えやすい場所です。そして、提案書では書き方がばらつきやすい場所でもあります。
先に結論:カフェでは、店の外から上がる写真も、店の顔として見られます
見られる写真は、店のアカウントの中だけにあるとは限りません
カフェは、お客様が料理や店内を撮っていくことが多い業種です。撮られた写真が店のタグ付きで投稿されると、店のプロフィールからもたどれる場所に並びます。店を調べている人は、店が出した投稿と、お客様が上げた写真の両方を目にすることがあります。
そうなると、外注先に任せる範囲は「店の投稿を作って出す」だけでは足りない場合があります。お客様の写真に気づき、使ってよいかを確かめ、必要なら店のアカウントで紹介する。この作業を誰がやるかで、見積もりの中身が変わります。
飲食店に共通する条件は、別の記事に書いています
撮影の時間と営業のぶつかり方、撮った素材があとで誰のものになるか、来店までの導線。この3つは飲食店全般に共通する話なので、「飲食店のインスタ集客」の記事にまとめています。この記事では、そこから先の、カフェで差が出やすい条件だけを扱います。
書き手について、先にお伝えしておきます
私は飲食の現場に10年いた元調理師です。いまはフリーランスとして、Instagramとマップ(MEO)の運用代行を受けています。受けている作業は、企画と台本の作成、編集の指示、投稿、月次の分析です。
ただし、この記事はカフェのアカウントを担当した経験を根拠にしていません。書いているのは、外注先を比べるときに確かめられる条件です。効果の大きさについては書いていません。
この記事で決めきれるカフェと、先に決めることがあるカフェ
提案書が2通以上あって、任せる範囲がそろっていない
この記事がいちばん役に立つ状況です。4つの条件を1つずつ当てていくと、提案書ごとに「どこまで入っているか」が分かります。
お客様が店内や商品をよく撮っていく
お客様の投稿が多い店ほど、条件1の作業が重くなります。いまタグ付けされた写真がどれくらいあるかを、先に数えておくと話が早く進みます。
看板の商品や、季節で入れ替えるものがまだ決まっていない
この場合は、外注先を比べるより先にそちらを決めてください。何を知らせるかが決まっていないと、条件3の段取りが組めません。見積もりも仮置きのものしか返ってきません。
カフェで条件が分かれる場所1:お客様の投稿を、誰がどこまで扱うか
タグ付けやメンションに、気づく担当を決めておく
お客様の投稿は、店が予定を組めるものではありません。いつ上がるか分からないので、気づく人がいないと、誰にも見られないまま積み上がっていきます。
提案書を読むときは、次の3段階のどこまでが入っているかを見てください。
- 通知を確認して、店に知らせるところまで
- お礼のコメントやいいねを返すところまで
- 店のアカウントで紹介するところまで
段階が上がるほど、作業は増えます。どの段階までを外注先に任せ、どこから店が受け持つかを、契約の前に分けておいてください。
お客様の写真を店で使うなら、1件ずつ許可を取る
お客様が撮った写真の持ち主はお客様です。店のアカウントで紹介するなら、そのたびに使ってよいかを確かめる必要があります。
確かめるのは、店か外注先か。メッセージを送るのはどちらの名前か。返事がなかったら使わないのか。ここまで決めておくと、あとで揉めません。「UGC活用」とだけ書かれた提案書では、この部分が抜けていることがあります。
回数が決まらない作業は、見積もりのどの欄に入るか
お客様の投稿は、月によって数が大きく変わります。回数を約束できない作業なので、月額に含むのか、件数に応じて別にするのかは会社ごとに違います。どちらの形かを聞いておくと、忙しい月に話がずれません。
条件が分かれる場所2:店内の写真で、ほかのお客様をどう扱うか
内装や席を撮るなら、写り込みの決まりを先に作る
カフェでは、内装や席の雰囲気が来店の決め手になることがあります。ただ、営業中に店内を撮ると、ほかのお客様が写ります。顔が写らなくても、服や持ち物、窓の外の景色で、本人や時間帯が分かってしまうことがあります。
決めておきたいのは3つです。
- 店内を撮るのは、お客様がいない時間だけにするか
- 写り込んだ場合は、ぼかすのか、その写真を使わないのか
- 確認するのは、撮った人か、店の側か
席の数や電源の有無は、写真より文字で残す
一人で長く過ごしたい方、作業をしたい方、子ども連れの方。カフェを探す人は、その人ごとに知りたいことが違います。席の数、電源の有無、ベビーカーで入れるか。こうした情報は写真を見ても伝わりにくいので、プロフィールやハイライトに文字で置いておくほうが確実です。
提案書に「プロフィールの整備」とあれば、こうした店の情報を誰が集めて、誰が書くのかを聞いてください。店にしか分からない情報なので、書くのは外注先でも、集めるのは店の仕事として残ります。
条件が分かれる場所3:季節や限定の商品を、何日前に知らせられるか
告知したい日から逆算すると、撮影の日が決まります
カフェは、季節や期間を区切った商品を出すことが多い業種です。告知には、撮影、編集、確認、投稿の工程が要ります。発売の前日に写真が届いても、そこから告知を間に合わせるのは難しくなります。
外注先には「商品の情報を何日前にもらえれば、発売日に告知を出せるか」を聞いてください。答えが日数で返ってくる会社は、段取りまで考えて見積もっています。
試作の段階で撮るか、完成してから撮るか
早く告知するなら、試作の段階で撮るしかありません。ただ、試作と本番で盛り付けや器が変わると、投稿と実物が合わなくなります。試作で撮るなら、見た目が変わった場合に撮り直すかどうかも決めておいてください。
終わった商品の投稿を、どう扱うか
期間が終わった商品の投稿を残しておくと、まだ買えると思って来店する方がいます。終了のお知らせを出すのか、投稿を非表示にするのか、そのまま残すのか。この判断を誰がやるかも、作業の範囲に入れておいてください。
条件が分かれる場所4:営業時間と混み具合の変化を、どこへ出すか
臨時休業や時間の変更は、投稿とプロフィールと地図の3か所で
カフェを探す人は、行く前に「今日開いているか」を確かめます。インスタで臨時休業を知らせても、地図の営業時間が変わっていなければ、地図を見て来た方は閉まった店の前で困ることになります。
インスタだけを任せる契約なら、地図の情報は店が直すことになります。両方を任せるなら、どちらを先に直すか、連絡をもらってから何時間で直すかを決めてください。
その日のうちに出す知らせは、誰が出すか
売り切れ、行列、雨の日の空き具合。当日にストーリーズで知らせたいことは、店の中にいる人しか気づけません。外注先に頼むなら、店から連絡をもらって出す形になります。連絡の手段と、夜や休日にも受けるかどうかを確かめておいてください。店のスタッフが自分で出すほうが早い場合もあります。
見積もりを動かす条件:カフェで増えやすいもの、減らしやすいもの
増えやすいのは、商品の入れ替えの回数と、その日のうちに出す仕事
カフェの見積もりで重くなりやすい条件は、次のとおりです。
- 季節や限定の商品を入れ替える回数が多いほど、撮影と告知の工程が増えるので上がります
- お客様の投稿を紹介するところまで任せると、確認と許可取りの手間が乗るので上がります
- 当日の知らせや、夜・休日の対応まで含めると、人が待機する時間が乗るので上がります
- インスタに加えて地図の情報まで任せると、対象が増えるので上がります
- 企画と台本を任せる範囲が広いほど上がり、店で決めて渡すほど下がります
減らしやすいのは、撮影の回数
1回の撮影で複数の商品や月の前半ぶんをまとめて撮ると、撮影に来てもらう回数を減らせます。そのためには、先の商品が決まっている必要があります。条件3の段取りが組めている店ほど、ここで調整がききます。
見積もりは、条件をそろえてから並べる
比べるときは、4つの条件をどこまで任せるかを書いた依頼文を、各社に同じ形で渡してください。返ってきた見積もりは、上の条件ごとに内訳を分けてもらいます。含まれていない作業も、先に書き出してもらってください。依頼文のそろえ方は「SNS運用代行の相見積もり比較」の記事に手順を書いています。
当社では一律の料金表を置いていません。条件を伺ってお見積りしますので、金額が知りたい方は「料金・お見積り」ページをご覧ください。
持ち帰れるパーツ:カフェの1か月の運用スケジュール例
4つの条件を、1か月の流れに置いた例です。回数や曜日は店に合わせて変えてください。どの作業を店がやり、どれを外注先に渡すかを書き込むと、そのまま見積もりの依頼文の材料になります。
前の月の終わり
- 翌月に出す季節・限定の商品と、発売日を決める
- 臨時休業や営業時間の変更の予定を、分かる範囲で外注先に渡す
- 試作で撮るか、完成品で撮るかを商品ごとに決める
第1週
- お客様がいない時間に、商品と店内をまとめて撮る
- 席の数や電源などの店の情報に変わりがないか確かめ、プロフィールを直す
- 前の月に終わった商品の投稿を、残すか閉じるか決める
第2週
- 最初の限定商品の告知を出す(撮影から投稿までの日数は、契約前に聞いた日数で組む)
- タグ付けされたお客様の投稿を確認し、紹介したいものの許可を取る
第3週
- 次の限定商品を撮る。ここは第1週にまとめて撮れていれば省けます
- 許可が取れたお客様の写真を、店のアカウントで紹介する
- 当日の知らせ(売り切れ・混み具合)の出し方に困った点を、店と外注先で共有する
第4週
- 地図の営業時間と、インスタのプロフィールの内容が合っているか確かめる
- 月の数字を振り返る。店の投稿とお客様の投稿、どちらから来た方が多かったかも見る
- 翌月の商品と予定を決めて、「前の月の終わり」へ戻る
この記事と近い話は 飲食店のインスタ集客|外注先を比べるときに見るべき、飲食ならではの5つの条件/SNS運用代行の相見積もり比較|依頼文を揃え、欄を決めてから並べる/インスタ撮影代行の費用|時間・カット・本数、単位をそろえてから比べる にも書いています。
まとめ:飲食店の比べ方に、カフェの4つの条件を足して読む
最初の質問は「カフェが外注先を比べるとき、飲食店全般の比べ方に何を足せばよいか」でした。
足すのは4つです。
- お客様が撮った写真に気づき、許可を取り、紹介するのは誰か
- 店内を撮るとき、ほかのお客様の写り込みをどう扱うか
- 季節や限定の商品を、何日前に知らせれば告知が間に合うか
- 休業や混み具合の変化を、インスタと地図のどこへ、誰が出すか
どれも、提案書では書き方がばらつきやすい場所です。今日できることは1つです。いま手元にある提案書に、この4つがどこまで入っているかを書き込んでみてください。空欄が多い提案書ほど、確かめることが残っています。
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