Googleビジネスプロフィールに、消したい口コミが1件ついた。この記事はそういう店舗に向けて書いています。
答える質問は1つです。「この口コミに削除依頼を出すべきか。出すなら、誰がどの窓口で動けばいいのか」。
代行会社に頼むことも考えている方には、見積もりを比べるときの見方と、最初から外してよい提案の見分け方もお伝えします。
私はいま業務委託でMEOの運用代行を受けています。ただ、この記事は私が担当した削除依頼の件数や結果をもとに書いたものではありません。規約の読み方と、判断の順番を整理した記事としてお読みください。
先に結論:消えるかどうかは、店の気持ちではなくGoogleの規約で決まります
「評価が低いから消したい」は、削除の理由になりません
星1つの口コミも、厳しい書き方の口コミも、それだけでは削除の対象になりません。来店した人の率直な感想として書かれていれば、店にとって痛い内容でも残ります。
ここを取り違えたまま依頼を出すと、時間をかけても結果が変わりません。
店の側にできるのは報告までで、消す判断はGoogleがします
オーナーは口コミを自分で削除できません。できるのは「この口コミは規約に反しています」と報告することです。消すかどうかを判断するのは、最後までGoogleの側です。
代行会社に頼んでも、この構造は変わりません。代行会社にできるのも報告の手伝いまでです。
最初にやるのは、規約のどの項目に当たるかを一言で言うことです
2026年9月時点でGoogleの公式ヘルプを見ると、禁止されている内容がいくつかの項目に分けて書かれています。店舗でよく見かけるものを挙げると、次のとおりです。
- 来店していない人の投稿や、同じ人が何度も書いた投稿(スパム・虚偽のエンゲージメント)
- 店の体験と関係のない話(政治の主張や、別の店の話など)
- 競合の店や元従業員など、利害のある人の投稿
- 従業員の実名や連絡先などの個人情報
- 差別や嫌がらせ、脅しにあたる表現
項目の名前も中身も変わることがあります。依頼を出す前に、公式ヘルプの最新の文面をご自身で確かめてください。
この記事で判断が進む店舗と、進まない店舗
消したい口コミが決まっていて、依頼を出すか迷っている店舗
対象がはっきりしている場合は、この記事の手順がそのまま使えます。1件ずつ、規約に当たるかどうかを確かめていく作業になるからです。
評価の平均そのものを上げたい店舗には、この記事は向きません
「低い評価をまとめて減らしたい」という目的だと、削除依頼では届きません。規約に当たらない口コミは残るからです。平均を動かしたいなら、口コミを頼む回数を増やすほうが効きます。
名誉や身の安全に関わる内容なら、この記事より先に専門家へ
事実ではない犯罪の疑いをかけられている。従業員が名指しで脅されている。こうした内容は、店の報告だけで済ませる話ではありません。弁護士や警察への相談を先にしてください。
削除依頼の窓口は3つあって、重さがそれぞれ違います
窓口1:管理画面から、規約違反として報告する
いちばん軽い窓口です。オーナーが管理画面から口コミを選び、当てはまる項目を指定して報告します。費用はかかりません。ここで選ぶ項目が合っているかどうかで、先の流れが変わります。
窓口2:報告の結果を確かめ、納得できなければ再審査を求める
2026年9月時点では、報告した口コミの審査状況を確かめて、結果に異議を出す手順がGoogleのヘルプに用意されています。1回報告して終わりにせず、結果を確かめるところまでが一連の作業です。
窓口3:法的な手続きに進む
内容が名誉毀損などにあたる場合は、裁判所の手続きで削除を求める道があります。窓口1・窓口2とは重さがまったく違います。担当するのは弁護士で、時間もかかります。
3つの窓口は、上から順に進むものと考えてください。いきなり窓口3から始める必要がある場面は多くありません。
削除依頼の代行を比べるとき、費用を動かしている条件
ここでは金額は書きません。代わりに、見積もりが何によって重くなったり軽くなったりするのか、その向きを書きます。
対象の件数と、拠点の数
口コミ1件ごとに規約を読み、根拠を書き、結果を追います。件数が増えるほど、また拠点が増えて管理画面が分かれるほど、作業は重くなります。
1回きりの対応か、口コミが届くたびに見張るか
今ある1件への対応だけなら軽く済みます。新しい口コミを毎月見て、規約に当たるものを拾い続ける契約なら、回数が決まらない作業が乗ってきます。月の中で作業量が読めない仕事の扱い方は、Googleビジネスプロフィール運用代行の費用|回数が決まらない作業の読み方で書いています。
報告の文面と記録を作るところまで含むか
報告の文面を作り、日付と結果を記録に残し、再審査まで追いかける。ここまで含むかどうかで、見積もりの中身は変わります。「報告の代行」と書いてあるだけでは、どこまでやってもらえるのか分かりません。
法的な手続きは、別の人の仕事として見積もってもらう
窓口3に進むなら、それは弁護士の仕事です。運用代行の見積もりに混ぜず、分けて考えてください。
見積もりを取るときは、次の3点を揃えて各社に聞くと比べやすくなります。
- 対象の件数と拠点の数を、同じ数字で伝える
- 「報告」「結果の確認」「再審査」「記録」の4つについて、それぞれ含むかどうかを分けて書いてもらう
- 含まれない作業は何かを、先に書いてもらう
当社の場合は条件を伺ってからお見積りしています。詳しくは料金・お見積りページをご覧ください。
「削除を約束します」という提案は、それだけで外してかまいません
消すかどうかは、代行会社が決められることではありません
先にお伝えしたとおり、削除を判断するのはGoogleです。「確実に消せます」と書いてある提案は、自分たちで決められないことを約束しています。成功した場合にだけ払う形でも同じです。約束の中身そのものが成り立っていません。
弁護士ではない会社が、相手との交渉まで引き受けると言う場合
口コミを書いた人との交渉や、法的な削除請求を、弁護士ではない人が報酬を受けて代わりに行う。これには弁護士法の上で問題があると指摘されています。窓口3にあたる作業を運用代行の会社が請け負うと書いてあれば、誰がどの資格で行うのかを確かめてください。
権限の預け方も、同じタイミングで見ておきます
報告するには、管理画面に入れる権限が必要です。オーナー権限を丸ごと渡すのか、管理者の権限で足りるのかを、契約の前に決めておいてください。ここがあいまいだと、契約が終わったあとに困ります。
持ち帰れるパーツ:削除依頼を出すかどうかを、上から順に切り分ける手順
消したい口コミを1件決めて、上から順に確かめてください。途中の段で止まったら、その段が答えです。
段1:その口コミは、実際に来店した人の話ですか
予約の記録、日付、書かれているメニューや席、スタッフの対応。これらを店の記録と突き合わせます。どこにも当てはまらない場合は、「スパム・虚偽」や「関係のない内容」の項目に当たる可能性があります。
段2:規約のどの項目に当たるか、一言で言えますか
「内容が事実と違う」だけでは、項目の名前になっていません。「利害関係のある人の投稿」「個人情報が書かれている」のように、ヘルプの言葉で言えるかどうかを確かめます。言えなければ、その口コミは削除より返信で扱うほうが向いています。
段3:書かれている出来事を、店の側で確かめましたか
出来事がその通りに起きていたのなら、それは規約違反ではなく、改善のための材料です。報告を出す前に、現場の担当者に確かめてください。
段4:報告した日付と、選んだ項目を記録に残しましたか
結果を確かめるときも、再審査を求めるときも、この記録が土台になります。社内の1か所にまとめて、誰が見ても分かるようにしておきます。
段5:結果が出るまでのあいだ、返信をどうするか決めましたか
審査の結果を待つあいだも、口コミは表示されたままです。何も返さずに待つのか、事実の確認中だと短く返すのか、先に決めておきます。
段6:それでも残ったとき、法的な手続きに進むほどの被害がありますか
窓口2まで進めても口コミが残り、しかも名誉や安全に関わる内容なら、ここで初めて弁護士に相談します。そこまでの被害でなければ、返信で読み手に向き合うほうが店の力になります。
削除依頼を出したあとも、店の側で続けること
返信の準備は、削除依頼と並行して進める
削除されない前提で、返信の文面も用意しておきます。種類ごとの返し方は低評価の口コミへの返信例文|誰が書くかを決めてから文面を選ぶにまとめています。
外注するなら、報告の記録を誰が持つかを決めておく
報告を代行会社に任せても、記録は店の側にも残るようにしてください。契約が終わったとき、どの口コミをいつ報告したのかが分からなくなるのを防ぐためです。
この記事と近い話は MEO対策は自分でやるか代行か|どっちかではなく、切れ目を決めて選ぶ/Googleビジネスプロフィールの使い方|直したあと、どこを見て確かめるか にも書いています。
まとめ
最初の質問は「この口コミに削除依頼を出すべきか。出すなら、誰がどの窓口で動けばいいのか」でした。
答えは、規約のどの項目に当たるかを一言で言えるときだけ、依頼を出すです。言えるなら、まず管理画面から報告し、結果を確かめて、必要なら再審査を求めます。法的な手続きは、名誉や安全に関わる場合の最後の段です。弁護士の仕事として、運用代行とは分けて考えてください。
代行会社を比べるときは、件数・拠点数・見張る期間・記録の範囲を揃えて聞いてください。そのうえで、削除を約束する提案は外してかまいません。
今日できるのは、消したい口コミを1件選び、上の手順の段1から確かめてみることです。どこで止まるかで、次にやることが決まります。
ご相談はこちら
消したい口コミが規約のどの項目に当たりそうか、一言で言えずに止まった場合は、その口コミの画面を1枚撮って、公式LINEに1問だけ送ってください。上の手順の段1から段6のどこで止まっていそうかをお返しします。消えるとはお約束できません。名誉や身の安全に関わる内容は、先に弁護士や警察へご相談ください。24時間以内にお返事します。営業や一斉配信はしません。
口コミへの返信や見張りまで含めて、自分で続けるか外に任せるかを決めたい場合は、30分の無料相談もあります。現在のアカウントを見たうえで必要な範囲をお伝えします。その場での契約はお願いしていません。

